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【要約】何が問題?『ケーキの切れない非行少年たち』宮口 幸治 著【3ポイント解説】

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この記事ではベストセラーとなった『ケーキの切れない非行少年たち』の内容を3つに絞って解説します。

『ケーキの切れない非行少年たち』を読むとわかる3つのこと
  1. “ケーキを切れない”ことの生きづらさ
  2. 非行少年に共通する5つの特徴
  3. これからの教育に求められること
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それでは、それぞれ詳しく解説していきます。

【要約】『ケーキの切れない非行少年たち』

【要約①】“ケーキを切れない”ことの生きづらさ

“ケーキを等分する”といった容易な問題を解くことができない子どもたちが、社会の中で快適に生活するのは非常に困難である。

著者の宮口幸治氏によると、強姦、強盗などの凶悪犯罪を起こしている中学生・高校生の非行少年たちに「ケーキを3等分するにはどうしたらよいか」と聞いても正しい図を描くことができないというのです。

「3等分する図くらい描けなくても問題ないだろ」と思う人もいるかもしれません。

たしかにその通りです。

問題なのは“3等分できないこと”ではなく、多くの人たちが“簡単だと思っていることを理解できていない”部分にあるのです。

自分は手も足も出ない問題を周りの人たちは容易に解決していく世界を想像してみてください。

絶望感しかありませんよね。

非行少年たちは、そんな絶望的な社会を生きてきたということが、“ケーキを切れない”図からわかるのです。

【要約②】非行少年に共通する5つの特徴

非行少年に共通する5つの特徴

  1. 認知機能の弱さ
  2. 感情統制の弱さ
  3. 融通の利かなさ
  4. 不適切な自己評価
  5. 対人スキルの乏しさ

宮口幸治氏は非行少年たちの特徴は、5つの特徴を組み合わせたうちのどれかに当てはまると述べています。

それぞれどんな特徴なのか簡単に説明します。

認知機能の弱さ 見たり聞いたりす想像する力が弱い
感情統制の弱さ 感情をコントロールするのが苦手。すぐにキレる
融通の利かなさ 何でも思いつきでやってしまう。予想外のことに弱い
不適切な自己評価 自分の問題点がわからない。自信がありすぎる、なさ過ぎる
対人スキルの乏しさ 人とのコミュニケーションが苦手

「これって自分にも当てはまるかも・・・」と思った人もいると思います。

これらの特徴は程度の差はありますが、誰でも有するものです。

しかし、非行少年たちにはこれらの特徴が著しく見られるのです。

【要約③】これからの教育に求められること

非行少年を減らすには“自己への気付き”と“自己評価の向上”がカギになる

人が自身の不適切なところを改善したいと思うためには、自己への気付きが必要となります

悪いことをしてしまう自分現実の自分と向き合う必要があるのです。

自分の課題に気付くことができなければ、改善することもできません。

また、”自己への気付き”ができたとしても

「どうせ自分には無理だ・・・」

「やっぱり自分はダメな奴だ・・・」

という負の側面に気付いて終わってしまうと改善に繋がりません。

ところが、非行少年たちは自己評価が低い傾向にあります。

ですから、非行少年たちの低い自己評価を、

「自分でもやればできる!」

「人の役に立つことができる!」

のように改善する、自己評価の向上も必要なのです。

『ケーキの切れない非行少年たち』のまとめ

  • “ケーキを等分する”といった容易な問題を解くことができない子どもたちが、社会の中で快適に生活するのは非常に困難である
  • 非行少年には共通する5つの特徴がある
    ①認知機能の弱さ
    ②感情統制の弱さ
    ③融通の利かなさ
    ④不適切な自己評価
    ⑤対人スキルの乏しさ
  • 非行少年を減らすには“自己への気付き”と“自己評価の向上”がカギになる

もっと詳しく知りたい人はぜひ『ケーキの切れない非行少年たち』を購入してください。

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『ケーキの切れない非行少年たち』の情報

目次

はじめに

第1章 「反省以前」の子どもたち

第2章 「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年

第3章 非行少年に共通する特徴

第4章 気づかれない子どもたち

第5章 忘れられた人々

第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない

第7章 ではどうすれば? 1日5分で日本を変える

あとがき

カズレーザーもオススメ

9月22日に放送された日本テレビ系バラエティ番組「シューイチ」で取り上げられ大きな話題に。読書芸人として知られるカズレーザーさんが神保町の書店を訪ね、おすすめ書籍として同書を紹介した。

ブックバンより引用

漫画版がネット上で無料で読める

『ケーキの切れない非行少年たち』の漫画版をwebサイト「くらげパンチ」で無料で読むことができます。

作画はなんと『銀座からまる百貨店 お客様相談室』や『「子供を殺してください」という親たち』で有名な鈴木マサカズ氏です。

こちらもチェックしておきたいですね。

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