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今回紹介する本は、ひろゆきこと西村博之さんの『凡人道』という本です。
タイトルにも書きましたが、凡人ではないひろゆきさんが「凡人道」を説くというなんともシュールな話です。
内容はひろゆきさんがYouTubeの生放送で話していることをまとめた感じです。
個人的には動画で聞くよりも字で追ったほうがわかりやすいので助かりました。
『凡人道』の内容は?
日本の未来は明るくない
ひろゆきさん曰くこれからの日本の未来は明るくないんですね。
これにはちゃんと理由があります。
1つは日本は先進国の立場から後進国の立場になる可能性が高いということです。
これはIT後進国になってしまったからなんですね。
IT関係では中国やアメリカには絶対に勝てない立ち位置になってしまいました。
その原因のひとつが日本は法整備が遅いことなんです。
ドローンとかも当初は日本の技術も期待できたのにもたもたしている間にあっという間に他国に差をつけられてしまいました。
他にも懸念材料としては移民の受け入れを始めることとか、優秀な人材が国外に離れてしまっていることが挙げられます。
日本がオワコンになる理由のもう1つは、上記のことに関連して安全性が保たれなくなる可能性があるからです。
経済が安定しなくなると治安が悪くなるのは世の常です。ただでさえ道徳性が失われてきている日本にとどめを刺すことになるかもしれません。
さぁ、そんな日本を生き抜くには…?
ひろゆきさんは5つの視点から生き方を語っています。「対 AI」「対 インフルエンサー」「対 社会」「対 お金」「対 親と子」の5つです。
それぞれ簡単に説明していきましょう。
対 AI
積み重ねが利くものを仕事にしよう
AIに対して何が不安かというと一番は仕事を取られるのでは?ということですよね。
そこでひろゆきさんは”仕事は積み重ねが利くもの”を選んだほうがよいと言っています。
本ではプログラマーとゴミ拾いの仕事が例として出ていました。
前者が積み重ねが利くもの、後者が積み重ねが利かない仕事ですね。
個人のスキルを高めていけば、会社が傾いても国が傾いてもなんとかやっていけます。
でも会社に依存していたり、自分の立場に依存した仕事をしていると、いざその肩書が剥がされた時に何もできなくなる恐れがあるんです。
また、「やりたいこと」を仕事にするのではなく「やっていても苦じゃないこと」を仕事にすることをオススメしています。
「やりたいこと」が稼げることとは限らないですからね。
対 インフルエンサー
インフルエンサーは利用するもの
オンラインサロンやらYouTubeやらでインフルエンサーが活躍していますね。
何を指標にしたらよいかわからない現代において、また宗教意識が低い日本において教祖のようになっている人もいます。
ひろゆきさんは”インフルエンサーは利用するもの”だと言っています。
その人たちが言っていることを妄信して行動するのではなく、うまく距離を取りながらおいしい汁をおすそ分けしてもらいましょうって言ってるんです。
オンラインサロンについては”ひまつぶし”ならいいんじゃないかという意見。
手厳しい。
オンラインサロンに入って、何かを得ようとするのではなく、どんな感じなのか興味を持って入ってみるくらいがベスト。
ディズニーランドの入園料だと思ってオンラインサロンの月会費を払う分には趣味の範囲ですからね。
オンラインサロンに入ったからといって何かが変わるわけでもないですし、必ずしも良い恩恵が得られる訳でもありません。
お金は大切に使いましょう。
対 社会
社会を変えるのではなく、自分を変える
日本の社会は簡単には変わらない仕組みになっています。
政治家にしても社長にしても短い期間で成果を出さないと困りますから、長期的な政策はほとんど取りません。
政治家にお金を出せるのはお金持ちですから、お金持ちが損して貧乏な人がトクするような政策もやりません。
そうなってくると、社会を変えようとするより自分が変わったほうが簡単ですよね。
自分が変わる方法として、ひろゆきさんは彼氏彼女がいない人にはとにかく色々な人にアタックしてみることをおすすめしています。
彼氏彼女がいるだけで、少しハッピーになれますからね。
もちろん、ひとりでハッピーならいいんですけど。
あと、保護犬や保護猫、植物を育てることもオススメしています。
対 お金
お金で幸せを買おうとしない
無類の節約家として有名なひろゆきさん。
年収は1億円を超えることもあるのだとか。
でも、月の生活費は大体5万円くらいだそうですよ。
驚きですね。
多くの人がやってしまうのが、収入が増えた分だけ支出を増やしてしまうことです。
こうなってしまうといつまでたってもお金に踊らされ続けることになってしまいます。
また、ある研究では年収が一定以上になるとそれ以上に収入が上がっても幸福度は変わらないということもわかっています。
つまり、お金で得られる幸せには限界があるってことです。
ちなみにひろゆきさんは今の日本ではその額は”約400万円”としています。
はたしてどうでしょう・・・
ひろゆきさんはお金は基本貯めるようにとも語っています。
これは貯蓄が無く、お金に不安がある状態だと思考力が低下し、悪い人たちにカモられる可能性が高くなるからなんですね。
正に負のスパイラル。
ひろゆきさんはお金の話で1冊本を書いています。
この本を読めばひろゆきさんのお金の話もちょっと聞けるのでおトクかも。
対 親と子
スマホを与えればいいわけではない
この辺の話がしっかりしているので、みんなが思っているよりひろゆきさんは常識がある人なんだろうなぁという印象を受けます。
「親は子どもにしっかり教育を受けさせなさい。場所は問いませんよ」とか。
「『努力は報われる』ということを伝えましょう」とか。
あと、新しかったのがスマホよりパソコンを与えなさいって話です。
パソコンのほうが生産者思考になりやすいというのがひろゆきさんの意見です。
スマホも発達してきていますが、スマホで何かを作ろうとすると不便なところもまだまだありますからね。
あと子どもからしてみるとスマホはどうしても仕事道具ってより遊び道具のイメージが強いですよね。
子どもがスマホを欲しいって言いだしたときにはちょっと検討してみてもよいのでは。
この本の内容を3行でまとめると・・・
一部の有名人と凡人では目指すべき生き方が違う。
幸せは自分の心掛けで手に入れることができる。
お金は大切に使うもの。
「なんか最近よく聞くけどひろゆきって誰?」って方にはおすすめの1冊です。
ひろゆきさんのエッセンスをこれでもかと詰め込んだ作品になっていると思います。
ぜひ読んでみてください。
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