この記事では『人を動かす』(著:D・カーネギー)で紹介されている“人に好かれる6原則”について解説します。
永遠の名著『人を動かす』の中でカーネギーは人に好かれる6原則を紹介しています。
その6原則とは
- 人に深い関心を持つ。
- 笑顔を見せる。
- 人間にとって、自分の名前が最も甘美かつ大切な音であることを、覚えておく。
- 聞き上手になる。相手には自分自身のことを話してもらう。
- 相手の関心事について話す。
- 常に、相手に価値があると感じさせる。それを心から行う。
の6つです。
それでは詳しく解説していきます。
人に好かれる6原則①:人に深い関心を持つ
好かれたいなら相手に興味を持つ。
好かれたい相手に対して自分の良いところをアピールする人っていますよね。
どうやらこれは効果がないようです。
D・カーネギーは次のように述べています。
他人に関心を持ってもらおうと、あれやこれやと手を出して、人生で回り道をしてしまう人がいます。もちろん、それはうまくいきません。相手は、あなたにも私にも関心がないからです。
『人を動かす[完全版]』p.69
そもそも興味を持っていない相手から何を言われても響かないということです。
では、どうしたらよいのでしょうか。
私たちができることは、相手に興味を持つことなのです。
相手が好きな食べ物は何か、趣味は何か、今の関心事は何か。
相手に興味を持つことが、相手に興味を持ってもらうことにつながります。
まずは、相手に興味を持ちましょう。
人に好かれる6原則②:笑顔を見せる
笑顔を見せるだけで好感度は上がる。
笑顔を向けられて嫌な気持ちになることってなかなかありませんよね。
笑顔で話しかけられると、ついこちらの表情も緩んでしまうものです。
一方で、ムスっとした表情の人が相手の場合はどうでしょうか。
なかなか笑顔で話しにくいですよね。
しかし、D・カーネギーは笑顔がない人にこそ笑顔を与えるべきだと述べています。
疲れ果てて笑顔になれない人には、あなたが笑顔を向けましょう。
与える笑顔が残っていない人間ほど、笑顔を必要としています。
『人を動かす[完全版]』p.90
また、無理にでも笑顔をつくることで、自身の気持ちが改善されることもわかっています。
人と接する時は笑顔でいることを忘れないでおきたいですね。
人に好かれる6原則③:人間にとって、自分の名前が最も甘美かつ大切な音であることを、覚えておく
名前を覚えるだけで好感度は上がる。
多くの人が自分の名前を大事にしています。
会社名やYoutubeのチャンネル名を見てみてください。
めちゃくちゃ名前が使われています。
やはり名前には思い入れがあるのです。
D・カーネギーは名前を覚えることの大切さについて次のように述べています。
名前を覚える能力は、ビジネスでも社交でも、政治の場面とほぼ同じくらい重要です。
『人を動かす[完全版]』p.101
政治において相手の名前を覚えることは、かなり重要です。
想像してみてください。
AさんとBさん、どちらに投票しようか迷っていたとします。
Aさんはあなたの名前をちゃんと覚えていてくれて、Bさんは「あれ?誰だっけキミ?」状態です。
どちらに投票するかは決まっていますよね。
多くの人はAさんを選ぶと思います。
もちろん、政策などの中身も大切なのですが、目の前の人間を大切にできない人に国を大切にできるとは思えませんよね。
D・カーネギーは日常の場でも名前を覚えることが大切だと語っています。
「Bさんみたいない政治家は最悪だな」と思った方は、自分がそうならないためにも人の名前はちゃんと覚えられるようにしましょう。
人に好かれる6原則④:聞き上手になる。相手には自分自身のことを話してもらう
話す人より聞く人が好かれる。
「好かれるためには、おもしろい話をしなくてはいけない」と思っている人がいるようです。
おもしろい話なんかできなくても何も問題はありません。
大切なのは相手に気持ちよく話してもらうための質問力とリアクションです。
D・カーネギーは“話すこと”について次のように述べています。
答えることが楽しくなる質問をしましょう。その人自身のことや、その人が達成したことについて話してもらいましょう。
『人を動かす[完全版]』p.116
何を話すかよりも何を聞くかが重要なのです。
相手が話したいことは何か、相手が求めているリアクションは何か。
それらを考えて話を聞くことが人に好かれるコツなのです。
人に好かれる6原則⑤:相手の関心事について話す
相手の欲しい情報を与える人が好かれる
この原則はちょっとレベルが高いです。
①から④の原則が完璧にできている人でなければ避けたほうが賢明です。
原則の5つ目は、シンプルに“相手が欲しい情報を与える”というものです。
D・カーネギーは以下のように述べています。
相手にとって最も大切な事柄について話せば、相手の心に近づけるということを、ルーズベルトを含めて、人の上に立つ人間なら誰でも知っています。
『人を動かす[完全版]』p.117
欲しかった情報、知りたかった情報を教えてくれる人は当然好かれます。
しかし、話す側としては話す内容が本当に相手が欲しているものなのかを考えなくてはなりません。
ここを誤って一方的に話してしまうと原則の4“聞き上手になる。相手には自分自身のことを話してもらう”に反することになってしまいます。
相手から「〇〇について教えて」とか「〇〇について意見が欲しい」とか言われない限りは話さないほうが賢明だと思います。
人に好かれる6原則⑥:常に、相手に価値があると感じさせる。それを心から行う
心からの賛辞を贈る人が好かれる。
原則6はとてもシンプルです。
“ほめる人は相手から好かれる”というもの。
D・カーネギーは人の心を動かす方法について次のように述べています。
相手の心に届く確かな方法は、相手の重要性をそれとなく認めること、しかも、心から認めているのを相手に感じさせることです。
『人を動かす[完全版]』p.129
重要性を認めるということは、相手の良さを認めるということです。
つまり、ほめるということですね。
ほめることが好かれることにつながるのです。
ただし、この文章の後半部分にも注目してください。
“心から認めているのを相手に感じさせること”とあります。
ですから、ほめた時に「好かれたくて言っているな」「心にもないことを適当に言っているな」と思われてはいけないのです。
これは「とにかくほめればいいんでしょ」と思っている人にありがちな失敗です。
ほめるなら自分の心に本当に響いた時、もしくは本当に良いと思った部分だけをほめるようにしましょう。
まとめ:相手に興味を持つことが大切
名著『人を動かす』によると、人に好かれる6原則は
- 人に深い関心を持つ。
- 笑顔を見せる。
- 人間にとって、自分の名前が最も甘美かつ大切な音であることを、覚えておく。
- 聞き上手になる。相手には自分自身のことを話してもらう。
- 相手の関心事について話す。
- 常に、相手に価値があると感じさせる。それを心から行う。
でした。
かんたんに言うと、
- 相手に興味を持つと好かれる。
- 笑顔を見せるだけで好かれる。
- 名前を覚えるだけで好かれる。
- 話す人より聞く人が好かれる。
- 相手の欲しい情報を与える人が好かれる。
- 心からの賛辞を贈る人が好かれる。
ということです。
この記事を読んで、『人を動かす』に興味をもった方はぜひ原作を読んでみてくださいね。