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【名著『人を動かす』】人を変える9原則とは?【徹底解説】

この記事では『人を動かす』(著:D・カーネギー)で紹介されている“人を変える9原則”について解説します。

永遠の名著『人を動かす』の中でカーネギーは人を変える9原則を紹介しています。

その9原則とは以下のものです。

  1. 相手をほめ・尊重することから始める。
  2. 人の間違いは、間接的に指摘する。
  3. まず自分自身の失敗から話す。
  4. 命令ではなく、質問を投げかける。
  5. 相手の面目を保つ。
  6. 小さな向上をほめる。すべての改善点をほめる。「心から評価し、惜しみなく称賛する」
  7. 実際以上の評価を与える。
  8. 励ます。改善点をわかりやすくする。簡単にできると思わせる。
  9. 相手が喜ぶ提案をする。

それでは詳しく解説していきます。

人を変える9原則①:相手をほめ・尊重することから始める。

お世辞だとしても、まずは相手を称賛しよう。

相手に何か指摘しなければならない時、まずは称賛しましょう。

「いちいちそんなことはやっていられない」と思う方もいるかもしれません。

しかし、そのワンクッションがあるだけで、あなたの指示は通りやすくなるのです。

『人を動かす』には以下のような記述があります。

何らかの称賛を聞いた後なら、不愉快な事柄に耳をかたむけやすくなるからです。

人は良い気分の時に言われるのと、不愉快な時に言われるのとでは、同じ内容でも捉え方は大きく変わってきます。

お世辞でも良いのです。

指摘する前に良い所を伝えましょう。

人を変える9原則②:人の間違いは、間接的に指摘する。

指摘はオブラートに包んで伝えよう。

間違いをはっきり言われるとあまり良い気持ちはしません。

誰だって自分の間違いを認めたくはないのです。

『人を動かす』には以下のような例が書かれています。

「文芸誌に載せるには、絶品の論文でしょうね」

彼女は原稿をほめながら、同時にそれがスピーチとしては良くないことを、さりげなく示したのです。

スピーチの原稿の添削を頼まれた時、「これじゃあ聞いている人が眠くなるよ」と伝えるよりも「文学的には素晴らしいと思うよ」と言われたほうが気分は大分マシなはずです。

もちろん、あまりにも皮肉になってしまうのは良くありませんが、それでも直接指摘するよりは被害が少なくなるはずです。

言いたいことは直接言わず、一度飲み込んでどうやったらオブラートに包めるかを考えてみましょう。

人を変える9原則③:まず自分自身の失敗から話す。

上から目線だと感じさせないようにすることが大切

人に改善点を伝える時、“正しいことを言っている側”と“間違っていることを指摘される側”という上下関係が生まれます。

上からモノを言われるのは誰だって良い気持ちはしません。

そこで『人を動かす』には以下のように書かれています。

批判する時は、自分もまた完璧からは遠いのだと、謙虚に認めるところから始めてはいかがでしょう。相手も、あなたの失敗談から始められたら、それほど嫌な思いをせず耳を傾けていられます。

自分の失敗談を話すことで、お互いの関係を上下関係から対等な関係に近づけるのです。

「自分も同じような失敗をしたんだけど・・・」と言われると“みんな同じなんだ”という気持ちが相手に生まれ、素直に話を聞けるようになります。

自分が過去に本当に同じような体験や失敗をしていなくても構いません。

あなたと私は対等な関係だということが伝われば良いのです。

人を変える9原則④:命令ではなく、質問を投げかける。

質問を投げかけ、自分で気付かせる

人は命令されると反発したくなるものです。

親から「宿題しなさい!」と言われてイラっとした経験は多くの人があるはずです。

ですから命令するのではなく、質問して相手に気付かせましょう。

それよりも「宿題やらなくていいの?」のほうがよいですし、さらに言えば「あなたがやらなきゃならないことは何?」と言うべきなのです。

『人を動かす』には以下のように書かれています。

このテクニックなら、相手も間違いを直しやすくなります。相手を傷つけず、有用感を与えます。また、反抗を抑え協力を促進します。

“自分で気付いた”“自分で決めた”という感覚が大切なのです。

命令ではなく質問。

相手を変えるための重要なテクニックです。

人を変える9原則⑤:相手の面目を保つ。

相手のプライドを尊重する

相手を正そうとしている時、周りの状況まで考えることができているでしょうか。

『人を動かす』には以下のように書かれています。

私たちは、他人の感情をまったく無視して、自分の思い通りにしようとしたり、あら探ししたり、脅したり、人前で子供や従業員を非難したりします。相手が傷つこうが気にも留めません。

誰にでもプライドがあります。

子どもも、あなたから見て仕事ができない人も同様です。

考えてください。

プライドを平気で傷つけてくるような相手からの指摘を素直に聞けると思いますか。

思いませんよね。

相手のプライドを尊重しましょう。

できるだけ相手のプライドが傷つかないように場所とタイミングを考えましょう。

人を変える9原則⑥:小さな向上をほめる。すべての改善点をほめる。「心から評価し、惜しみなく称賛する」

ほんの少しでも成長した部分に注目しよう

人を変えることができない人の多くは、この原則を使いこなせていないのだと思います。

『人を動かす』に以下のような記述があります。

わずかな向上でも称賛しましょう。相手は、もっと良くなろうという気になります。

“わずかな向上”がポイントです。

多くの人はゴールに到達した人に称賛を送ろうとしますが、それではゴールまでたどり着くことはできないのです。

ゴールを目指して歩き出した一歩目も二歩目もほめる必要があるのです。

人を変える9原則⑦:実際以上の評価を与える。

理想の姿を伝える

仕事が遅い人に対して「お前は本当に仕事が遅いな!」と言う人がいます。

これは最悪ですね。

この言葉の背景には“もっと仕事を早くしてほしい”という思いがあるのはわかります。

しかし、この言い方では、相手の自信を根こそぎ奪い「自分は仕事が遅いんだ・・・」という負のイメージを持たせ、さらに仕事を遅くするだけです。

大切なのはプラスのイメージをもたせることです。

『人を動かす』には以下のように書かれています。

要するに、相手のある態度を改善するには、相手がすでに優れた特質を備えているかのように、振る舞えばいいのです。

仕事が遅い人には「仕事が早くなってきましたね」と伝えましょう。

家事を手伝わない夫には「うちは優しい夫だから助かるよ」と伝えましょう。

相手にそう思い込ませることができれば相手の行動は少しずつ変化していくはずです。

人を変える9原則⑧:励ます。改善点をわかりやすくする。簡単にできると思わせる。

才能があると伝えよう。才能があると思い込ませよう

原則の⑦にも似ていますが、これは新しく何かを始めようとしている相手に有効な原則です。

相手に才能があると思い込ませます。

『人を動かす』に以下のように書かれています。

励ましは惜しまず、物事の達成を簡単だと思い込ませます。さらに、相手の達成能力や潜在能力を信じていることを伝えれば、相手はもっとできるようになろうと、朝まで練習するはずです。

才能のある・なしなんて誰にもわかりません。

でも、声掛け次第で相手のやる気が変わるのであれば“ある”と伝えたほうがよいと思いませんか

もしかしたら、あなたも気づかないくらいの才能を開花させるかもしれませんよ。

人を変える9原則⑨:相手が喜ぶ提案をする。

ちょっとした肩書きを与えよう

ナポレオンは当時では考えられないくらいの数の勲章を兵士に配ったそうです。

無数に配られた勲章に価値はありません。

しかし、配られた兵士たちの士気は上がりました

多くの人は肩書きと勲章が大好きなのです。

『人を動かす』には以下のような記述があります。

肩書きと権威を与えるというナポレオンの手法は、あなたが使っても効果があります。

肩書きは正式なものである必要はありません。

新人の指導を頼みたい部下には”育成部長”、部屋を片付けてほしい子どもには“片付け隊長”など、どんなものでもよいのです。

ふざけた方法のように感じるかもしれませんが、ぜひ試してほしい原則です。

まとめ:相手に“変われる”と思わせることが大切

名著『人を動かす』によると、人を変えるための原則は9種類ありました。

その9原則とは以下のものです。

  1. 相手をほめ・尊重することから始める。
  2. 人の間違いは、間接的に指摘する。
  3. まず自分自身の失敗から話す。
  4. 命令ではなく、質問を投げかける。
  5. 相手の面目を保つ。
  6. 小さな向上をほめる。すべての改善点をほめる。「心から評価し、惜しみなく称賛する」
  7. 実際以上の評価を与える。
  8. 励ます。改善点をわかりやすくする。簡単にできると思わせる。
  9. 相手が喜ぶ提案をする。

かんたんに言うと、

  1. お世辞だとしても、まずは相手を称賛しよう
  2. 指摘はオブラートに包んで伝えよう
  3. 上から目線だと感じさせないようにすることが大切
  4. 質問を投げかけ、自分で気付かせよう
  5. 相手のプライドを尊重しよう
  6. ほんの少しでも成長した部分に注目しよう
  7. 理想の姿を伝えよう
  8. 才能があると伝えよう。才能があると思い込ませよう
  9. ちょっとした肩書きを与えよう

ということです。

 

この記事を読んで、『人を動かす』に興味をもった方はぜひ原作を読んでみてくださいね。

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