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【書評】「僕が親ならこう育てるね」 ひろゆき著

本記事の【書評】約2分で読めます。

ひろゆき的思考で語る初めての教育&子育て論!

「勉強」「お金の使い方」「インターネットの使い方」について、子育て&教育において直面する悩み&問題について、どの本よりもわかりやすく「子育ての正解」をマジメに論じる!

【書評】『僕が親ならこう育てるね』ひろゆき

がんばりすぎないこと。

これは彼が一貫して主張していることである。

この主張は本書以外の著書からも読んで取れるものだ。

彼は「できないことをできるようにする」よりも

「できないことをやらないようにすむ」方法を考えるタイプなのである。

本書でも教育や子育てについて、親に対して新しく何かを始めることをすすめることはしない

今までやってきたことのやり方をちょっと変えてみませんか?

という提案をするものだ。

親になったからといって何でも頑張らなければいけないわけではない。

親になったからといって何でもできるようになるわけではない。

というのが彼が本書で伝えたいことであろう。

 

例えば、本書では

健全な子どもを育てるためには、親が健全であることは重要なのです。

といった記述がある。

これは、「離乳食は全て手作りが望ましい」という人たちへの反論である。

無理に離乳食を作ったり、粉ミルクを使ったりして体調を崩すよりは、市販のものを使ったり、液体ミルクを使って親自身の体調を整えたほうがよいというものだ。

これは親への「がんばりすぎないように」という注意と言えるだろう。

また、

僕は赤ちゃんポストに賛成派です。

という物議を醸しそうな言葉も残している。

この言葉の背景には出生数が減少傾向にあるのに対し、虐待件数は増加傾向にあることがある。

彼は無責任に子どもを産んでもよいと言っているのではない。

実際に子どもを産んで結果、大変な状況になってしまう人だっているはずだと言っているのである。

その時に、親も子どもも苦しむよりは、逃げ道を用意しておくべきだと言うのである。

「親になれば何でもできる」わけではないというわけだ。

 

一方で、これらの主張の説得力はどうかを考えていきたい。

残念ながら説得力はないと言えるだろう。

彼の言葉を借りて言うのであれば、

「それってあなたの感想ですよね?」

というやつだ。

私が本書に期待していたのは、もっと論理的な考え方であった。

もちろん、そういった記述もあるが、どちらかと言えば彼の経験に基づくものや思想に基づく主張が多かったように思える。

「親ができないことを学ばせても無駄」

「いじめと少子化を加速させるPTAなんてやめればいい」

といった主張はその最たるものだ。

親ができないことであってもできるようになった人なんていくらでもいるし、PTA活動自体がいじめを増やしていることや少子化を進めていることの根拠はないだろう。

ただし、彼自身は子育ての経験がないという反論はお門違いである

たしかに経験を踏まえて何が現実的かを考えることは大切である。

しかし、彼の主張自体は現実的であり、「がんばりすぎない」ことを根幹としているため、「じゃあ、やってみろよ!」と言いたくなるようなことは語っていないのだ。

 

「教育に正解はない」とよく言われる。

本書は子育てや教育に向き合うときの選択肢を増やす目的であれば、有用なものと言えよう

しかし、この本に書いてあることが「正解」だとは思わないでほしい

彼自身も「反論大歓迎です」と広告に載せている。

それくらい議論の余地があるということである。

本書で得た情報を基に、他の情報にも触れ、何が正しいのか、自分の考え方や子どもに合っているものは何なのかよく考えてほしい。

親ががんばりすぎないことは私も大切だと思う。

しかし、親が子どものために考え続けること、学び続けることは、そういった姿を見せることも含めて大切なことだと思うのである。

 

【名言】ポイントとなる3つの文章

健全な子どもを育てるためには、親が健全であることは重要なのです。

51ページ

ネットを使うルール設定がなかなか難しい以上、まずはフィルタリングをひとつの指標とする段階からスタートさせるのがいいと思うのです。

163ページ

そもそも、子どもが「学校に行きたくない」と感じるのは普通です。

214ページ

 

その他の名言はこちらからどうぞ

【名言102選】論破王ひろゆきの心に響く名言集【西村博之】『1%の努力』を初めとした数多くの書籍の発行やAbemaTVでの遠隔MCなど、多岐に渡って活躍中の2ちゃんねる創設者ひろゆき氏。そんな彼の名言を【生き方】【仕事・ビジネス】【コミュニケーション】などのジャンル別に100選お届けします。...

【要約】各章を40字前後でまとめると

第一章 頑張りすぎない親になる

親が子に手をかけすぎると、子は自分で考えなくなる。親として大切なのは身も心も健全であることだ。

第二章 子どもの正しい勉強の向き合い方 

子どもは気まぐれで未来はわからない。親ができるのは自信とやる気をもたせることだけだ。

第三章 子どもとお金とインターネット

お小遣いは不要。お金の使い方を考えさせよう。インターネットは「閲覧」と「発信」で線引をしよう。

第四章 日本のバカな学校&子育て環境

「学校に行かなくていい」論は聞くな。大多数は才能がなく、才能がない者には学ぶ場が必要だ。

【実践ポイント】すぐにできることは?

 

子どもに色々なことの根拠を客観的に説明するよう心がけよう。

 

【読んだ気になれる一言】どんな本?と聞かれたら

 

タイトルどおり、ざっくばらんに教育についてひろゆきが語る本だよ

 

【まとめ】17文字でまとめると

経験則

頼っていいのは

昭和まで

ひろゆきさん、ステキな1冊をありがとうございます!

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