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【書評】しんどい月曜の朝がラクになる本:佐藤康行

その「しんどさ」は、たった1冊で軽くなるかもしれない

月曜の朝がつらい。

理由はないけど気が重い。

誰かと会うのがしんどい。

そんな“心の疲れ”に優しく寄り添ってくれるのが、佐藤康行さんの『しんどい月曜の朝がラクになる本』です。

この本は、心を根本から整える「美点発見」というシンプルなメソッドを通して、他人との関係性だけでなく、自分自身との関係もラクにしてくれる一冊です。

「心のレンズ」をかけ替えるだけで、世界が変わる

本書の核心はたった一つ。

「美点メガネ」をかけて生きよう、ということ。

著者はこう言います。

相手の良いところが見える「美点メガネ」にかけ替えると、相手の素晴らしい面が見えて、鏡を見たらそこには素晴らしい自分が映っている

つまり、自分の見方・捉え方を変えることで、相手も自分も変わるということなんです。

やることは、たった一つ。ノートに「美点を書く」だけ

このメソッド、「美点メガネ」をかける方法はとてもシンプルです。

1 誰かひとりを思い浮かべる(家族、職場の人、苦手な相手でもOK)

2 その人の「美点(良いところ)」を思いつく限りノートに書く

3 本人に伝える必要はなし

たったこれだけ。

しかも、言葉にして書けば書くほど、ボキャブラリーも豊かになるという嬉しい副作用も。

「もう、これ以上はない!」と思っても、そこからが出発です。

内容の正しさや重複を気にせず、ただ心の底から「そうだな」と思えることを書いていく。

そんなワークを繰り返していくと、不思議と心が整ってくるのです。

苦手な相手を前にしたときの“魔法の準備”

本書にはこんな具体例も紹介されています。

苦手なお客様を訪問しようとするとき、「気が重いなぁ」と思ったら、訪問する直前にメモ帳を取り出し、そのお客様の美点を書いてみるのです。

すると、さっきまで憂うつだった気持ちが、スッと軽くなって、心に余裕が生まれます。

これは実際にやってみるとわかります。

相手の“嫌な部分”に飲み込まれる前に、“良い部分”を見ておく。

それだけで、自分の心の持ち方がまったく変わるんです。

「できた自分」を見つけて、ちゃんと褒めよう

美点発見は他人に対してだけではなく、自分にも使えます。

1日ひとつ、自分に対して「今日はこれができた」と褒めてあげる。

これを習慣にするだけで、自信の芽が少しずつ育っていきます。

小さなことでもいい。

昨日より少しでも前に進めた自分を、ちゃんと認めてあげる時間。

それは、忙しい現代人にとって必要な「心の栄養補給」になるはずです。

まとめ:「しんどさ」とは、心の見方が疲れているサイン

月曜の朝がしんどいのは、もしかしたら現実そのものじゃなくて、“見る角度”がちょっと歪んでいるだけなのかもしれません。

この本は、そんなあなたに「美点という光」を差し込んでくれます。

書いて、気づいて、整える。

だから、誰かとぶつかりそうな日も、自分にイライラしそうな日も、この1冊があれば、少しだけやさしくなれるのです。

心が疲れたときに読み返したい、何度でも使える“心のレンズ交換マニュアル”です。

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