書評

書く時の悩みを完全に取り去る!田中 泰延『読みたいことを、書けばいい。』

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読みたいことを書けばいい

出会いとイラ立ち

腹が立つ。

自分に。

この本の著者のように読みやすく、つい読んでしまう文章を書けない自分に

それくらいの嫉妬心が生まれる本なんです。

今回、紹介するのは『読みたいことを、書けばいい。』です。

あの田中泰延さんの最初の本となっています。

「あの」と言っても自分もこの本に出会うまで知らない人だったんですけどね。

とにかく書き出しとラストが秀逸すぎる

見出しが「あなたはゴリラですか」で始まる本を少なくとも私は読んだことがない。

そしてラスト。これはぜひ買って読んでいただきたい。

なんなら私は書き出しとラストだけを見て買うことを決めました

ビジネス書を読みながら笑ったのも初めてかも。

でも、実用的なこともしっかり書かれているんです。

一番の読者は自分

この本は文章術として書店に並んでいました。というか帯にも「文章術」って書いてありました

それなのに!

田中さんはこう言い切るんです。

本書は、世間によくある「文章テクニック本」ではない。

P.4

えぇぇぇぇっっ!?

これまだ4ページ目ですけど!?

さらにこう続けます。

わたしは、まがりなりにも文章を書いて、お金をもらい、生活している。だが、そこに「テクニック」は必要ないのだ。

P.5

もう根本から否定ですよ。

だって、この本ってその「テクニック」を教えてくれる本じゃないんですか!?

でもでも、ちゃんとこう言うのには理由があるんです。

いじわるで言っているわけじゃありません。

自分がおもしろくもない文章を、他人が読んでおもしろいわけがない。だから、自分が読みたいものを書く。

P.6

な・・・なるほど・・・!

たしかにその通りですよね。

相手がはっきりしない「誰か」に向けておもしろい文章を書こうとするよりも、自分に向けておもしろい文章を書こうとしたほうがいい

だって絶対はずれないんだから。

「随筆」ってなに

ネットで読まれている文章の9割は「随筆」

P.52

っていきなり大見出しで書いてあるんですよ。

え?随筆?随筆って何?って思いません?

少なくとも私は思いました。

随筆って国語の教科書にだけ出てくるものじゃないの?

ちがうんです。

わたしが随筆を定義すると、こうなる。

「事象と心象が交わるところに生まれる文章」

P.54

わかるような、わからないような・・・

今、私が書いているこの記事は「随筆」なんですよ。

だって、『読みたいことを、書けばいい』を読んで知ったことという「事象」に対して、自分の感想という「心象」書いているわけですから。

自分が随筆を書いているとは思ってもいませんでした。

今度から「趣味は?」って聞かれたら「随筆を書くことです!」って答えることにします。

おもしろい文章を書くには

話しを聞いていて、「だから何?」って言いたくなることってありませんか?

私が言いたくなるのは、つらつらと話しているのを黙って聞いていたけど結局何のおもしろさもない話を聞き終わったときですよ。

「私はこれが好き」「僕はこう感じた」

ただの好き嫌いを聞いても「へ~」としかならない。

私は冷たい人間なのだろうか・・・?

そんな悩みを抱えて夜は眠れるけど昼は眠れない日が続いたこともありました。

そんな悩みを解決してくれた一文がこちら。

つまらない人間とはなにか。それは自分の内面を語る人である。

P.142

抱えていた悩みをスパッと解決してくれました。

私が悪いんじゃない。相手が悪いんだ。

いや、そういうことではないですけど。

ただ「感情」を吐き出すだけではおもしろい話はできないってことですよね。

裏を返せば、話をするにしても、文章を書くにしても、そこに「事象」がないと、おもしろくすることはできないってことですね。

この本の中から名言をピックアップ!

私が一番響いた言葉はこちら。

自分のために書いたものが、だれかの目に触れて、その人とつながる。孤独な人生の中で、誰かとめぐりあうこと以上の奇跡なんてないとわたしは思う。

ライター 田中 泰延

文章を通して誰かとつながることができるということに気付かせてくれた言葉です。

本来であれば会えない人とも文章を通してなら会える。

文章を書くことのすばらしさを教えてくれました

あなたも読み終わった時、笑顔になる。

そして、きっと文章を書きたくなる。

『読みたいことを、書けばいい。』

ぜひ読んでみてください!


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