書評

【解説】『「教える」ということ 日本を救う、[尖った人]を増やすには』出口治明 著 精神論で語るな

【精神論で語るな。根拠を示せ】

APU学長の出口治明氏がこれからを生きる後輩たちに教えておきたいことと物事の正しい教え方について語る1冊!

【書籍の解説】

はじめに

みなさんこんにちは!ヤマムラユウイチロウです!名前がカタカナ表記なのはその方がカッコいいと思ったからです。勘違いでした。

今回紹介する本は『「教える」ということ 日本を救う、[尖った人]を増やすには』です。

題名の通り「教える」ことについて色々と書かれている本です。

著者の出口氏が立命館アジア太平洋大学学長ということもあり、教育分野の話が多めです。

本書の結論

忙しいみなさんのために本書の結論を先に言ってしまいます。

本書の結論は、教える時には「タテ・ヨコ・算数」を意識したほうがよいというものです。

まず、「タテ・ヨコ・算数」について説明します。

「タテ・ヨコ・算数」とは

これは著者の出口氏が提唱するもの。この「タテ・ヨコ・算数」を意識することで主観的な要素をかなり排除できるというのです。

「タテ」とは時間軸のことです。歴史から見て、説明する事象はどのような変化を辿っているのかを考えます。

「ヨコ」は空間軸のことです。世界各国から見て、説明する事象はどういった違いがあるのかを考えます。

算数」はデータに基づく視点のことです。その事象に対して科学的な根拠やデータがあるのかを考えます。

具体例

本書では例として教員の労働時間が取り上げられています。この説明に付け加えてそれぞれの軸に照らし合わせて考えてみましょう。

「タテ」で見ると、日本の教員の労働時間は年々長くなっていることがわかります。

「ヨコ」で見ると、アメリカやイギリスの教員の労働時間は日本より短いことがわかります。

「算数」で見ると、OECD加盟国等48か国で行った調査によると日本の教員の労働時間は最も長いことがわかります。

どうでしょう。ここまで情報が集まると「そうか。教員の労働時間は長いのか」と納得できますよね。

これらの軸もなく、「教員はブラックだ!大変なんだ!」と言われても「それってあなたの主観でしょ?」「いや、どこも結構大変なんだよ」と思ってしまうはずです。

色眼鏡を外せ

「タテ・ヨコ・算数」を意識すると自分の色眼鏡を外すことができます。

人は自分の見たいように現実を見てしまうものです。

ちゃんとした「事実」を伝えるためにも「タテ・ヨコ・算数」は必須と言えるでしょう。

教えるべきこと

さらに本書では教育分野とビジネス分野において、それぞれどんなことを教えるべきなのかということも語られています。

それぞれざっくり説明しておきましょう。

教育分野では

教育分野では、自分の好きなことを究めた「変態」を育てるべきだと出口氏は語ります。

バブル崩壊以前はどの分野もある程度そつなくこなせる人材が必要とされていました。

これは歯車となって働く人が多ければ多いほど社会全体を回しやすかったからです。

ところが現在は違います。

自分がやりたいことを見つけ、今までになかったものを作り出せる高いモチベーションをもった人材が必要とされているのです。

物事をバランスよく教えるというよりも、その個人に合わせて特化した内容を教えるべきだということでしょう。

ビジネス分野では

ビジネスの分野ではむしろ仕事を「マニュアル化」すべきだと語ります。

え?これって教育の話と逆なんじゃないの?と思ってしまう人もいますよね。

仕事に関して言えば、やはり誰がやってもある程度同じ結果を残せるようにしなければならないのです。

もちろん、完璧に伝えることはできないかもしれません。それでもいいのです。出口氏は誰でも「60点」は取れるようなマニュアルを作るべきだと語っています。

大切なのは仕事をブラックボックス化してしまわないことと作業の効率を上げることなんです。

まとめ

ということで、今回は『「教える」ということ 日本を救う、[尖った人]を増やすには』について解説しました。

本書の内容をまとめると大事なことは3つです。

・「タテ・ヨコ・算数」を使って客観的事実を教えること

・教育分野においては、それぞれが本気で学びたいことを教えること

・ビジネス分野においては、マニュアルを作って教えること

そんなお話をさせていただきました。

ヤマムラ的補足

今回のヤマムラ的補足は、「データがないことを言い訳にしてはいけない」ということです。

昔ながらの仕事だったり、対人の仕事だったりすると「算数」にあたる部分のデータが全然ない場合があります。

寿司職人などの料理人だったり、保育士などの教育職だったりは感覚に頼ってきた部分も多いはずです。

それを「データでは表せない」と避けていてはダメだと思います。

適切なシャリの温度を計ってみたり、子どもの泣いた回数を数えてみたり、データを生み出していく努力をしなければならないのではないでしょうか。

 

★多くの人が教える立場になる時がくる

【名言・要約】3つのポイント

物事をフラットに、そして正確に見極めるには、方法論が必要になります。それが、「タテ・ヨコ・算数」です。

113ページ

これからの日本でイノベーションを起こそうと思うのなら、極論すれば、日本人全員が自分の好きなことを究めなくてはいけないのです。

177ページ

部下に仕事を教える、あるいは引き継ぐときにもっとも大事なことは、業務プロセスの標準化を図って、誰がやっても同じ結果が出るしくみをつくることです。

218ページ

【実践】すぐにできることは?

根拠なき精神論に陥っていないか立ち止まって考えよう

【575まとめ】17文字でまとめると

語るなら

タテ ヨコ 算数

忘れずに

【関連動画】こちらもどうぞ

【Youtube】クロシングより

著者の出口治明氏がこれからの学びについて語る動画です。

【書籍の情報】オススメ度や発売年など

【書籍名】「教える」ということ 日本を救う、[尖った人]を増やすには

【著者】出口治明

【出版社】KADOKAWA

【オススメ度】★★★★★(評価基準はこちら

【発売した年】2020年

【ページ数】228ページ

【目次】

第1章 後輩たちに「社会を生き抜く武器」を与える

特別対談 久野信之×出口治明

第2章 根拠にもとづいて話す。選択肢を与える

特別対談 岡ノ谷一夫×出口治明

第3章 「尖った人」を生み出すための高等教育

特別対談 松岡亮二×出口治明

第4章 正しい「人間洞察」を前提にした社会人教育

 

この1冊があなたを導く!

出口治明さん、ステキな1冊をありがとうございます!

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