書評

【書評】2人の著名人の「教育」に対する考え方がわかる1冊!

教育とは何?

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中公新書ラクレから出版されたこの本。著者は尾木直樹さん茂木健一郎さんです。お二人とも非常に有名な方ですよね。尾木さんは「尾木ママ」としてメディアにもよく出ていますし、茂木さんが「アハ体験」で一躍有名人になりましたね。

この本の中ではお二人が対談形式で「教育」について語っています。お二人のもつ教育観がひしひしと伝わってきますよ。その一方で、語る内容に科学的な根拠があまりなく、お二人の考え方をただ伝える形になっているので★2つとしました。

尾木さんが教員だった頃にどんなことをしていたのかということや、茂木さんが子どもの頃に先生にされた指導のことなど、お二人の昔のことについても語られていて、なかなかおもしろいです。

印象的だったのが、尾木さんが「ゆとり教育」は間違いではなかったと語っていたことです。

「ゆとり教育」とは1980年代から2000年代初期頃まで行われていたものです。今までの色々なことを教え込む「詰め込み教育」をやめて、もっと個人の能力や個性に注目しようとしました。しかしながら、その後「脱ゆとり教育」が行われたことからも世間では「ゆとり教育」が受け入れられなかったことがわかります。尾木さんはその「ゆとり教育」の考え方にもう一度注目するべきだと言っています

このことについて尾木さんはこのように語っています。

教育全判について、日本では「一斉」ばかりを重視して、ちょっとでも基準からはみ出す子は白い目で見たり排除しようとしがちです。でも、大人が一方的に枠を与えその中で競わせていては、子どもたちの可能性を狭めることにしかなりません。

日本では、同じような人を育てて卒業させることを目標としている学校が多いということを批判しているわけです。勉強ができない子どもを「落ちこぼれ」と言ったり、勉強ができすぎる子どもを「吹きこぼし」とか言ったりしますからね。

そもそも、これだけ社会が多様化してきているのですから、同じような人材を育成したところで、社会に出てから存在感を発揮できるとは思えません

こんな感じでお二人が今の日本の教育に対する疑問や批判をぶつける本となっています。どんな姿を目指すべきなのかといったことも書かれているので、お二人の考え方に興味がある方は読んでみると面白いのではないでしょうか。