書評

今からでも遅くない!日本を見つめ直すきっかけをもらえる1冊!

国家の品格

オススメ度

2005年に出版され、ベストセラーとなった本です。話題にはなりましたが、タイトルの”国家”や”品格”といったなんだか堅苦しい言葉を見て敬遠していた人もいるのではないでしょうか。何を隠そう私もその一人です。でも、実際に読んでみるとわりとあっさり読めてしまいます。著者の藤原正彦さんのジョークも散りばめられていますし。

それでは、私が『国家の品格』を読んで特に印象に残っていることについて3つお話します。

初等教育について

藤原さんは初等教育においては基礎基本を徹底するべきだと述べています。特に言語については、まずは1つの言語で、つまり日本語で10割の力を発揮できるようにするべきだと主張しています。

これって実は教育界でもよく話題になることなんですよ。今は小学校にも英語教育がどんどん導入されています。でも、英語を話せるようになっても中身がなかったら意味がないですよね。初等教育では基礎基本を徹底し、その後から専門的知識を身につけさせればよいというのが藤原さんの考えです。

民主主義について

藤原さんは民主主義は素晴らしい仕組みだと述べています。ただし、ある条件の下においてですが。その条件とは「国民が成熟した判断ができる場合」とのこと。”正しい”と言わないところに藤原さんのこだわりを感じます。ちなみに藤原さん曰く「国民は永遠に成熟しない」そうです。えー・・・って思っちゃいますけど、実際、歴史を紐解いていくと、同じような失敗を世界中の国の国民が何度も繰り返しているので確かに難しいのかなと思います。

今の日本においても、選挙がほぼ人気投票になってしまっていたり、投票率が50%前後だったりと”成熟した判断ができている”とは言えない状況ですよね。

ちなみに、あのヒトラーさんも民主主義の下に生まれた政治家ですからね。民主主義が一番良いものなんだ!という思い込みは捨てましょう。もちろん、共産主義がよいと言っているわけでもありませんよ。政治の在り方について考え続けることが大切って話です。

これからの日本は

藤原さんはこれからの日本には4つの「愛」が必要だと言っています。その「愛」とは①家族愛②郷土愛③祖国愛④人類愛の4つです。

まずは家族を大事にしましょう。そして故郷を大事にしましょう。その上で自分の国を大事にしましょう。そうすると他の国も大事にできるようになる。と言っているんですね。

マザーテレサも「世界平和のためにできることは?」と聞かれた時に「家に帰って家族を大切にしてあげてください」と答えています。いきなり「世界平和」について考えたり、教えたりするよりも、まずは家族を大切にすることを伝えていかなければならないんですね。

ちなみに藤原さんは”愛国心”という言葉は至る所で使われすぎているし、ナショナリズムの要素も入っているので好きではないとのこと。だから”祖国愛”という言葉を使っているんです。”祖国愛”の方が国を大切にする気持ちが伝わる言葉になっている気がしますよね。

おわりに

読んでみると藤原さんはとにかく日本という国を大事にしたい人だということがわかります。だんだんと”愛国心”や”祖国愛”が失われてきている今の日本には貴重な人ですね。

住む場所や国に固執しなくてもよくなった時代だからこそ、あなたも改めて「国家の品格」について考えてみてはいかがでしょうか?